根負けしてきた長い年月の真相

体験談

 私は本来、人から物事を強制されるのが苦手な人間だと思います。小さい頃から、多くの人が良いというものが良いと思ったことはあまりありませんし、自分自身の考えや好みを通したい子どもでした。

 しかしながら、家庭環境がそうした私の個性やあり方をよしとしてくれませんでした。特に父親がそうでした。ただ、いわゆる世間一般的な考えや好みの枠にはめるのであればまだよかったのですが、父親はかなり偏見や独善的なものの考えをするところがあり、小さい頃からそれを〝押し付けて〟きたところがあります。

 人生を振り返ってみれば、そのおかげで就職氷河期世代ながらも正規雇用での仕事に長年ありつけたところもありますし、さまざまな辛いことにも我慢して耐えてこられたところもあります。しかしながら、〝本来〟でないことには必ず歪みが生じます。この十年くらいは、父親が〝押し付けて〟きた価値観を明確にし、自分を取り戻すことに労力を費やす年月だったことを感じます。

 なんでこんなことを思ったかというと、つい先日、父親が自分の好きな食べ物を食べるように何度も何度も〝押し付けて〟きたことに対して、〝NO〟を出した自分を意外に思ったからでした(善意なのは痛いほどわかるのですが、とにかく〝押し付けて〟くるのがキツイです)。小さい頃から私は、その食べ物をすすんで食べることはしませんでした(好き嫌いはほとんどないのですが、唯一、酸味のあるものだけは食べはするものの、積極的に食べることができません)。そのことをやんわりと伝えたのです。

 読者の皆さんは〝そんなこと〟と思うかもしれませんが、そんなことすら何十年も自分はできませんでした。父親の言うことは絶対でした(父親はどういうわけか直観力にすぐれていて、私がうんうん考えて出した結論よりも、こうしろと言って〝押し付けて〟きたことの方がうまくいくことが多かったことも事実です)。

 娘のなのだし仕方ないという思いで何十年も過ごしてきました。父親との関係については、長年相談をしているヒーラーさんからもずっと指摘を受け、改善を促されてきた事項です。ある時ヒーラーさんは、〝女子というのは、かつては父親の持ち物(財産)でしたからね〟とおっしゃいました。

 その前後、私はブライアン・ワイズ博士の退行催眠CDを試していました。ヒーラーさんの一言で、その際に出現したビジョンの一つが符合するようなシチュエーションが浮かびました。戦国時代か何かに姫だった自分は、領主である父親の言うことに反してとった行動で、父の治める領地とそこに暮らす領民を奪われてしまったといったような記憶です(どうやらそこに、ツインレイらしい男性も敵方でからんでいるようなのです……)。ちなみに、私は惨殺されています。

 父親が異常なまでに〝押し付けて〟きて、自分を束縛する(同じ娘でも、妹に対する態度はまるで違っています)理由がこんな前世・過去世にあるのだとしたら、仕方がないと思う自分がいました。わがまま娘をわがままなままにして、すべてを失うのはもう懲り懲りですよね。それを思うと、申し訳ない気持ちになります。なすすべなく父親に従っていた不可解さも腑に落ちます。

 でも、もうこれは過ぎたことなのです。私はもはや一国の姫などではなく、現代においてはすでに成長し、父親の教育の賜物で、ふてぶてしいオバちゃんになりました。ーーこれからは、父親との新たな良い関係を築いていきたいと思います。

 ※CD付きの本は再版していないようです。

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